日本のINDC

 日本政府も、7月17日、「2030年度に2013年度比26.0%削減(2005年度比25.4%削減)」とするINDCを提出しました。この目標は、「国際的にも遜色のない野心的な水準」だとされています。表5は、その根拠として日本政府が示したもので、政府の説明によれば、2013年比では、日本の削減目標はアメリカやEUなどより、数字が大きいというのです。しかし、1990年比で比較すると、日本の目標は18%削減に過ぎず、EUの40%削減に比べると、大きく見劣りしています。アメリカと比較しても、アメリカの目標年は2025年で、日本は2030年ですから、見劣りしていることは明らかで、先進国のなかでも最低レベルです。
表5 日本、アメリカ、EUのINDC89表5

出所:平成27 年4 月30 日付、審議会の「約束草案関連資料」より


 日本のINDCの削減数値が2013年比で大きく見えるのは、日本が1990年以降、GHGの削減に失敗してきたのに対し、EUは削減に成功し、アメリカも削減に向かっていることにあります。
この日本のINDCが先進国のなかでも最低レベルにあるのは、日本のINDCの根拠となっている「長期エネルギー需給見通し」が、再生可能エネルギーの導入に消極的で、温暖化対策に逆行する石炭火力を2030年に現在よりその割合を増やす*7としているからです。
 日本は世界5番目、過去からの累積排出量でも6番目の排出国であるにもかかわらず、2020年以降の削減目標でも大きく立ち後れ、温暖化対策にもっとも消極的な国と評価されてもしかたがない状況です。


 *7 石炭火力の割合を、福島原発事故前の10年間の平均である24%から、2030年に26%に増加させる計画。
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