アメリカのINDC

 アメリカは、GHG排出量は世界第2位、過去からの累積排出量では世界第1位です。
 2001~09年まで続いた共和党のブッシュ政権は、京都議定書交渉から離脱するなど、地球温暖化問題には極めて消極的でした。2009年に就任した民主党のオバマ大統領は、発電事業者に再生可能エネルギーの利用を義務づけ、建築物や自動車の省エネ基準、排出権取引制度などを含む野心的な地球温暖化対策法案を議会に提出し、2009年6月にはクリーンエネルギー・安全保障法案が下院を通過しました。
 しかし、2010年11月の中間選挙で民主党が議席を減らしたこともあり、オバマ政権は包括的な地球温暖化対策法を諦め、既存の大気浄化法*5での規制に方向転換し、2014年6月には2030年までに火力発電所からの二酸化炭素(CO2)排出量を30%削減すると発表しました。その具体的な内容は、国内の石炭火力発電所への規制です。また、海外への石炭火力発電所の輸出も規制しており、これらの規制により新しい石炭火力発電所の建設や輸出も極めて困難になったと言われます。
 2015年3月31日、オバマ政権は、2025年までに2005年比で26~28%削減するというINDCを条約事務局に提出しました。この目標には海外クレジットを含まないとされ、28%削減を達成できるように最大限努力するとされています。この目標は1990年比では14~17%の削減になります。


*5 1963年に制定された大気汚染防止のための法律。2007年4月に米国最高裁がGHGも大気浄化法の対象との判決を下し、GHGをこの法律で規制することが可能になりました。
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