EUのINDC

 EUは、気候変動枠組条約の交渉段階から、先進国こそが率先してGHGを減らすべきだという「先進国責任論」に立ち、世界をリードする温暖化対策を計画、実施してきました。
 COP3前年の1996年には「地球の平均気温の上昇を工業化以前から2℃未満とする」ことを政策目標として確認しています。1997年のCOP3に向けては、EUは15ヵ国で2010年までに1990年比で15%の削減目標を掲げて、交渉をリードしました。京都議定書の第1約束期間では、EUの削減目標は8%となりましたが、EU27ヵ国におけるGHGは1990年比で18%削減し、議定書の8%削減義務を負っているEU15ヵ国も目標を達成できています。
 また、2003年にはEU域内でのキャップ&トレードの排出量取引制度の導入を決め、2005年から世界で最初にこの制度を実施しました。再生可能エネルギーの導入についても、2008年には2020年までに1次エネルギーの20%を再生可能エネルギーで供給することを目標とする指令を出しています。
 このように、EUは、常に温暖化問題における国際交渉のリーダーシップをとってきました。この背景には、環境に寄せる民意が大きいこと、また軍事力を持っていないため、環境の分野で世界のリーダーシップをとりたいというEUの政治的思惑があるともいわれています。
 2015年3月6日、2030年までにGHG排出量を域内で、少なくとも1990年比で40%削減するとするINDCを条約事務局に提出しました。この目標には海外クレジットを含まないとされ、「拘束力ある目標」とされています。

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