京都議定書の運用ルール

 2001年10月末からモロッコのマラケシュで開催されたCOP7では、京都メカニズムの運用ルールや吸収源ルールの細部を詰めるとともに、COP6再開会合での政治的合意を、国際法として書き換える作業が行われ、京都議定書の運用ルールがマラケシュ合意として採択されました。このCOP7は、同年9月11日の同時多発テロの直後に行われたため、参加を見合わせた産業界などの関係者も多く、私たちも炭素菌対策の薬を持参しました。
 マラケシュ合意の主要な内容は以下のとおりです。
① 京都メカニズム
・京都メカニズムに参加できるのは、温室効果ガスの推計のための国内制度、目標遵守のための情報の整備、遵守制度 を受諾した締約国とする。
・京都メカニズムで獲得した削減量の利用は、国内対策での削減に対し「補完的」であること(定性的な表現のみ)。
・原発施設からの削減量(クレジット)の利用は控える*2
② 吸収源
・間伐などの「森林管理」(森林経営)を行った森林や、「農地管理」、「牧草地管理」なども含めてCOの吸収分をカウントできるように吸収源の対象を拡大。
③ 遵守制度
・削減目標を未達成の場合、①削減できなかった分の1.3倍の量を次期約束期間に繰り越す、②遵守のための行動計画の作成、③排出量取引での排出量の移転ができなくなるなどの制裁を受ける。
・国家通報の提出などを守らない場合には、京都メカニズムの利用ができなくなる。
④ 3つの基金
・条約のもとに、特別気候変動基金と後発開発途上国基金の 2つの基金、京都議定書のもとに適応基金の合計3つの基金を創設。

*2 原発を共同実施(先進国間)やCDM(先進国と途上国間)で建設した場合の削減量を、自国の目標にカウントできるようにしろと強く主張していたのは日本でした。しかし、合意された京都議定書の運用ルールでは、原発施設から削減量を自国の目標にカウントすることは「控える(refrain)」とされ、事実上、原発からの削減量の利用は出来ないことになりました。
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